バルコニーの防水工事について
雨漏りの原因として、屋根や外壁の亀裂からの漏水が原因であると考えがちですが、１階部分の雨漏りについては、バルコニーやベランダが原因であることが少なくありません。
バルコニーやベランダに溜まってしまった雨水をうまく排水できなかったり、床用の防水保護塗装に不具合があると雨漏りが発生してしまいます。雨水が溜まってしまう原因としては、勾配がきちんととれていないことが考えられます。バルコニーの床の勾配が５０分の１未満の場合には、勾配をとるために改修工事を行う必要があります。また、洗濯物の埃や枯れ草などで溝や排水口が詰まっている場合には、これらのゴミを除去し、水はけを良くする必要があります。床用の保護塗装が剥げたり、ひび割れている場合も、改修工事をする必要があります。床用の保護塗装には、ウレタンやFRPなどの種類があります。ウレタン防水は、床に塗り付けたウレタン樹脂が固まると、ゴム状の弾力のある膜ができます。狭い部分や複雑な形状の部分にも湿布できるので、完全に防水し保護することができます。ウレタン樹脂を用いた保護塗装の場合、塗り重ねることによって改修することができます。既存の防水膜を除去する必要がないので、改修費用を安く抑えることができるというメリットがあります。一方、FRP防水はFRP樹脂とガラス樹脂のマットを複数重ね合わせて保護膜を作る方法です。
FRPとは、Fiber Reinforceed Plasticsの略称で、繊維強化プラスチックスのことです。衝撃に強く、耐水性に優れ、成形も容易であるという特徴があるため、幅広い分野で利用されています。